月追い

August 20 [Sat], 2005, 9:33



東雲に月追う路や蛍草



夜半過ぎ、例のごとくふらりと友人Gが現れる。
小さなおみやげを貰った。
素敵なクリスタルガラスでできた花挿し。
重く美しく品がいい。わーい。
この季節だと素朴な野草が似合うだろうか。

明け方まで音で遊ぶ。
先日、訳した曲を試しに歌ったり、新曲を作ってみたり。
彼のピアノは心地よい。
自然に声が引き出されて寄り添える。
お茶を飲みつつ、話などしつつ。

ふと見れば白み始める空にかかって、目を見張るばかりの満月。
このまま散歩に出ようか。
瞬間に合意がなされ、さっそく自転車を繰り出し、未だ明けぬ空の下へ。
向かう先は決めず。ただ月の落ちる方へ。
連なる丘陵の端にかかって、見上げる山吹色の満月。
明け初めぬ夜の道。どこか物語のような風景。
こんな景色には、きっとそう何度もお目にかかれまい。

暁に追われるように月がゆく。
逃がさぬように追いかける。
朝の光に追い立てられて、とうとう月が沈んだ。
霞むように消えていく、薄桃色の月。
橋の上でその姿を見送り、今度は昇り始めた朝日へと振り返る。

早朝の風が清々しく吹き抜けて、
草の揺れる河原の路が、どこまでも続いていた。
路の傍らには、今朝咲いたばかりの露草の群生。
生まれたての深い蒼。

路沿い、不思議な公園を見つけたので上ってみると、
今まさに昇ってくる朝日の正面。圧巻。
逆光を覚悟で何枚か写真を撮ってみた。

心ゆくまで、朝の光と風を受け、
一日の一番美しい部分を味わい尽くす。
近所の神社にお参りして帰ることにした。
美しいものを見せていただいたことに感謝した。

大輪の朝顔が咲いていた。
その他、今朝道々咲いていた花を少し分けてもらい、
水を入れたペットボトルに挿して持ち帰る。
頂いた花挿しに活けてみたら、案の定小気味好い花束になった。

なんかこんなに素晴らしいことばかりでいいんだろうか。
嬉しいなぁ。世界は本当に美しい。


そしてまだ一日は始まったばかり。



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