オリオンによせて





昨日は夜中まで河原で粘ってオリオン座流星群を見ました。

あいにく、空は全体的にガスってて、好条件ではなかったけど、

深夜には下弦の月も出て、幻想的な星空でした。



星空の下にただ座ること。それだけで満ちる。

水面を見渡せる、ほどよい場所。そして空と大地と水の流れだけ。



夜空はいつも優しい。黙って静かに覆ってくれる。

明るすぎる光にさらされ続けた、疲れから解いてくれる。

何も言わずに、静かに寄り添い、ただここにいることを許してくれる。



小さな思いに閉じ込められそうなときは、夜空を見上げる。

あまりにも開けた空の高さに、箱の蓋など最初からなかったと思い出す。



変わらぬように見える星の営みと、万華鏡のような、地上の心。

星々でさえもなお、変わり続けることに逆らってはいない。



星座の形が変わるまで、見上げていられたら、

人の心は別な景色を覗くことができるのだろうか。



変わらぬもので紡がれた、変わり続ける世界。

この凍るような時間が美しくて優しいのは、すべてがあるがままだから。





ありがとう。









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