望葉





寒くなってきましたねぇ。

なんか冬気分いっぱいです。

今日は家でデスクワークに勤しんでいます。



街の飾りはいつの間にか早すぎるクリスマスっぽくなっちゃって、お花屋さんにはポインセチアが並んでました。

最近は紫陽花のように色とりどりのポインセチアがあるんですね。
(多分白い葉に色を吸わせてるんだと思いますが)



私は11月ってこの季節の曖昧な感じ、結構きらいじゃないんですが、商戦的にはきっとイベントがなくて困るのでしょうね。

移ろっていく季節の、曖昧なグラデーションをただ感じるような、飾りつけや彩りがあってもいいんじゃないかなとは思いますが。



目立たないけど、確かにそこにあるただあるがままの自然の彩りの美しさを忘れずに、感じていられたらいいなと思います。

心を覆う思いや辛さに囚われて、自分の内側から目が逸らせなくなってしまっているときほど、目を向けなければ気がつかないような美しさに気が付いていたい。


花の蕾のほころび。

優しく時を満ちて、静かに葉を落としていく街路樹の色。

渡っていく風の湿度や、昨日と違う空の高さ。

そういう、世界を彩っている、他の命や自然の営みの中に、

自分の生が生かされている実感をいつも感じていられたらなと思います。



落葉樹が葉の色を染めるちょうど今頃、昔書いた詩を思い出してました。

急に寒くなるこの季節は、いろいろなことを思い出します。

ありがとう。





『望葉』


凛と立つ樹々

そっと背を伸ばす
硬く澄んだ冷たさ

自分を完成させる権利を
誰にも奪われず

あるがままに
変わることを怖れず

鏡のように凪いだ
春陽のように

豊かな祈りに満ちた
小さな魂

燃えるように身を染めて

溢れ出すものに
身をゆだね

ただ、柔らかに静かに
手放していく

誠実であったか

生命を燃やし
真に生きたか

こころの中のあの人が
微笑ってくれるように歩く









0 件のコメント :

コメントを投稿