長い旅の途上







時々、終わりや結末の見えない旅に出たくなる。

それはきっと魂の記憶でもあって、だからこそ何度でも、僕はこの生の旅を試みている。



人生には希望が必要で、「見えない」ということが、本当はだからこそギフトなのだということを、時々忘れそうになる。

だけどそれは、全てを知っている、見えている、備えていられるということよりも、ときに遥かに美しく鮮やかな輝きを生にもたらす祝福なのだ。



パンドラが開けた箱から、あらゆる災いが世に放たれたとき、慌てて蓋を閉めたパンドラが、飛び出すのを防ぐことができた唯一の災いは予知であったと伝えられる。

私達は全てを知ることができない。だからこそ希望が残ったのだと。



見えないものを求めよう。

知ることの出来ないものを探そう。

この広大な生のフィールドで、ありとあらゆるものを味わいに行こう。

そう願って、この身体に降りてきたはずだ。



本当に自分を大切にするということは、己の魂に従うことだ。

守るべきは自分の立場や安全ではなく、魂の意思と願いだ。



旅への憧れは彼岸への憧憬にも似て、人は得難いものばかり願うけれど、今ここに生きていることがすでに一番得たかったギフトであったことを思い出せば、全てはすでにここに準備されていたことに気が付ける。



今ここにあるものだけを持って旅に出よう。それで十分だ。

準備しすぎて、生きる準備をすることが生きる目的になってしまっていないか?

今いる場所さえ、本当は旅の途上なのだということも忘れて。



僕らは皆、それぞれの光を求める長い旅の途上なのだと、写真家、星野道夫は言った。

彼の人生は祝福されたものだったと、僕は信じられる。



誰もが旅人で、誰もがお互いを必要としている。

だから魂の旅人達が、集える場所を創ろうと思った。

それが旅人の樹の始まりだった。



一周して原点に戻ってきた今、これから見えるものを僕はまだ知らない。

だからこそワクワクする。

何も持たずに旅に出よう。何も持たずに旅をしよう。

そして全てを持って、あの場所に還り、また次の旅が始まる。



そんな、長い旅の途上を楽しもう。





ありがとう。







・~・~・~・~・~





 お知らせ



旅人の樹は海外出張&エサレン研修のため、

2/1~3/3まで海外に渡航いたします。



その間の個人セッションは緊急時を除き、

おやすみさせて頂きます。

(遠隔ワーク、スカイプセッションは可能です)



渡航中のご予約、ご連絡、ご相談は

メールフォームから対応可能です。



ご予約受付再開は3/6からになります。

また磨きをかけて参りますので、

パワーアップしたセッションをお待ち下さい。



ありがとうございます。





・~・~・~・~・~



















 

1 件のコメント :