中心へ帰る日。
迷いの末に戻る場所は、最初から決まっている。
入口と出口、終わりと始まりは、同じ点で重なる。
私たちはそこへ合流し、そこからしか次を始められない。
結局、道は一つに戻る。
己であることをやめないこと。
迎合しない。比較しない。
自分の最も大事なものを、裏切らない。
「己」とは「我」のことではない。
我を通したいのはエゴの常だが、その目的は足りない穴を埋めること。
恐れを増やし、守りを固め、芯を外れた軸の外へ連れ出していくこと。
不幸でないことの到達点はいつもゼロで、決して満ちることはない。
己を貫くのは魂の軸を生きること。
本質へ向かう道の上で、真ん中に立ち続けること。
それは単純で、だからこそ最も難しい。
生活も、依頼も、空気も、正しさも、いつも「曲げろ」と囁いてくる。
曲げた瞬間からあなたは道を見失う。
どこにも着かない閉じた螺旋に取り込まれる。
問うべきことは多くない。
大切なことは何か。
喜びとは。愛とは。信念とは。美とは。
自分に誠実であれば、聖なる全体性が生まれる。
明晰で清澄で正直であること。
透明な無垢を保つこと。
中心に立てた者だけが笑える光がある。
ユーモアは、人間性の光だ。
己を笑い、愛するものを笑い、なお愛し続けられる者にだけ吹く風がある。
渦の中心は、いつも人を温め巻き上げる気流となる。
武術にも似た心得がある。
見えない剣(信念)持ち、最短・最速・最善で突けば、如何なるものも憚る事叶わず。
古武術の「初動を消す」という技は、動きではなく、最初から一致させる技だ。
目的地と現在地を、初手で重ねる。
意識からプロセスが消えたとき、世界が置き換わる。
引き寄せの奥義にも通じる中心の使い方がある。
それでも外周を辿る経験は決して無駄にはならない。
いつだって青い鳥は、探し尽くした末に家にいる。
振幅がなければ、中心を把握することはできない。
だがもしも、最短で本質に至ることを望むなら、
すでに「ここ」にいる私に気づくだけでいい。
そしてそこから動かないこと。
まずは渦の真ん中に立ち、芯にあることを携える。
今日をゼロポイントとして始めよう。
スタートとゴールの一致した場所から。
予定調和の合流地点から、次の物語を始めていこう。
この一日をどうか美しくあれますように。
真として立っていられますように。
- 2月28日 ピアノ予報より -
(いろいろスタイルを模索してみたけど結局テオリア文体に戻った。
ここが一番私らしい振動数を伝えられる気がする。)

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