「人種差別」



ネットで見つけた美爾依 さんという方のブログ『カナダde日本語』、

「人種差別:実際にあった話」より引用しました。





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これはヨハネスブルグとロンドン間の

ブリティッシュ・エアウェイズのフライトで実際にあった話。



50歳くらいの白人の女性が、

黒人の隣の席を割り当てられていた。

明らかにこれに不満を持ったその女性は、

スチュワーデスを呼んだ。



 「お客様、どうかされましたか。」



とスチュワーデスは尋ねた。



 「これを見てわからないの?」



とその女性は答えた。



  「私は黒人のとなりに座らされているのよ。

  こんな人種のとなりに座らされるのは納得がいかないわ。

  他の席と取り替えてちょうだい。」



 「落ち着いて下さい。」



とそのスチュワーデスは答えた。



 「このフライトは満席だと思いますが、

  他の席が空いているかどうかちょっと調べてきます。」



とそのスチュワーデスは席をはずして、又数分後に戻って来た。



 「お客様、私が思ったとおり、エコノミークラスの席には

  空席がありませんでした。機長に伺いましたところ、

  ビジネスクラスも満席です。

  でも、ファーストクラスに一つだけ席が空いていました。」



その女性がしゃべる前にそのスチュワーデスは続けた。



 「エコノミークラスからファーストクラスに席を移すのは、

  この会社としては、異例のことですが機長によれば、

  お客様をこれほど失礼な者の隣に座らせるのは

  言語道断だということです。」



するとスチュワーデスは黒人に向かって言った。



 「そういうことなので、もしよろしければ、

  お荷物をまとめてファーストクラスの席にお移り下さい。」



その瞬間そこに居合わせた他の乗客達はびっくりしたが、

みんな立ち上がって拍手喝采を贈った。



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人の立場になって考える。相手の気持ちを気遣う。

自分がしていることの影響力を考える。

人と人がともにあるとき、忘れがちだけどとても大切なことを思い出させてくれる話です。

機長とスチュワーデスの小気味よく、鮮やかな対応に拍手です。

大きな国際問題も、身近な人との諍いも、同じ事の規模の差だから、まず自分のことをちゃんと受け止めていきたいと思います。

反省すべきことを受け止めて、物事がちゃんとみれるようになりたいものです。

ありがとう。








◆南アフリカ共和国にはアパルトヘイト(人種隔離政策)がつい最近までありました。



アパルトヘイト(Apartheid)とはアフリカーンス語で分離、隔離の意味を持つ言葉で特に南アフリカ共和国における白人と非白人(黒人、インド、パキスタン、マレーシアなどからのアジア系住民や、カラードとよばれる混血民)の諸関係を差別的に規定する人種隔離政策のことをさします。



1948年に法制化され、以後強力に推進され、1994年に激しい国際非難を浴び貿易禁止などの経済制裁を受け、主に経済的な理由から法律上は廃止されました。国際連合に「人類に対する犯罪」とまで言われました。

ネルソン・マンデラが1993年にノーベル平和賞を授与され1994年5月に大統領に就任した。









 

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