七夕の宇宙(そら)




七夕の満月 月に祈った



どこまでも深く優しい淵

のぞきこみ 宙の彼方を想う



この果てはきっと

宇宙(そら)の深奥まで

つながっているのだろう



いつか感じた優しい風が

抱きしめもせずに吹き抜けて

わらったように包む



そのままでいいと

云われた気がした



お前の行く道は

今も変わらず私が照らすと

月が隣に来て言葉をおいた





あの頃 ほしいものは

ずっと遠くにあると思っていた



辿りつけないかもしれないと



何か変わったとすれば

ほんの少しだけ



多分ほしいものはここにあると

曇っていたものに気がついたから



あの頃の宇宙(そら)と

夜の深さは変わらないのに



その奥にあるものを

まっすぐ見ることができたのだろう



もう少しこの場所で

やっていけると思った



還りたいとばかり願っていたから

あの頃より 馴染んだ風が新鮮に思う



おのれの淵を映して

宇宙(そら)の深みがひろがる



何も変わらずに

すべてが変わっていく



きっとここで

できることがまだある



忘れないでいよう

この空よりも澄んだ空がきっとある



ありがとう






 


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